停電の時どうする?ガス利用者の停電対策について真面目に考えてみた
今回はガスを利用している家庭の停電対策についてご紹介いたします。(5分で読めます)
最近、台風や落雷で停電になること多いですよね。
少し前になりますが2018年10月の台風24号でわが家は3日間の停電を経験しました。
そのときは冷蔵庫やエアコン、スマホの充電など、あらゆる家電が使えなかっただけではなく、水道やガスは使えるのにお風呂が使えなかったのが辛かったです。
また近ごろでは電力不足よる計画停電なども実施されていて、ますます非常用電源の必要性は高まってきていますね。
非常用電源と聞いてまず思い浮かべるのは家庭用蓄電池ですがおおよそ150万円もの費用がかかるためなかなか手が出ません。
もっと安価に揃えるなら数年で元が取れる太陽光発電やポータブル電源ではないでしょうか。
調べてみたところ、太陽光発電には停電のときでも発電した電気が使える「自立運転機能」があり、ポータブル電源があればシャワーが使えるガス給湯器があることがわかりました。
そこで今回は自立運転機能が使える時間帯と家電、そしてシャワーが使えるガス給湯器についてご紹介します。
この記事を読めば災害に強いプロパンガスを利用しているあなたにも、もう一歩進んだ災害対策がわかりますのでぜひ最後までご覧ください。
太陽光発電があれば停電していてもスマホの充電や冷蔵庫が使えて安心
停電対応のガス給湯器なら何日もシャワーができないという心配がなくなる
太陽光発電の自立運転機能とは?
太陽光発電の自立運転機能とは、停電のときにソーラーパネルで発電された電力を使用して一部の家電製品を動かすことができる機能です。
自立運転機能を使用するときは、ふだん使っているコンセントは使用できず、自立運転用コンセントを使用します。
自立運転用コンセントの使い方
自立運転用コンセントの位置
自立運転用コンセントはパワーコンディショナーが屋内にある場合はパワーコンディショナー本体の底面や側面に、屋外にある場合は専用のコンセントがパワーコンディショナーの近くに設置されています。
自立運転機能への切り替え
自立運転機能への切り替えはパワーコンディショナーのメーカーによって操作が異なるため必ず取扱説明書で操作方法を確認しましょう。
パワーコンディショナー本体で切り替える製品や、屋内に設置されるエネルギーモニターで切り替える製品もあります。
最大消費電力は1500Wまで
多くのメーカーの自立運転用コンセントはAC100V用で、使用できる最大消費電力は1500Wまでとなっておりました。
最大消費電力を超える家電製品を使用すると保護装置が働いて停電してしまう模様です。
自立運転用コンセントを分岐させるものが必要
自立運転用コンセントは1つもしくは2つしかないので各家電へ分岐するためのテーブルタップやコードリールは用意しておきたいですね。
自立運転用コンセント使用上の注意点
決められた最大消費電力までの家電製品が使用できますが、発電力は天候によって変動するため、途中で電気が切れると生命や財産へ影響を及ぼすものは自立運転用コンセントへつながないといった注意が必要です。
生命へ影響
- 医療機器(誤動作)
- 灯油やガスを用いた暖房機器(不完全燃焼による有毒ガスの発生)
財産へ影響
- デスクトップパソコン(記録の消失)
- 防犯機器(誤動作)
- 炊飯器、電子レンジ(故障の原因)
太陽光発電の自立運転機能でできること
では、どのような家電を動かすことができるのでしょうか?
まずは、ソーラーパネルがいつ1500Wを発電できるのかを知っておきましょう。
ソーラーパネルはいつ1500Wを発電できる?
発電容量4kW(4000W)のソーラーパネルが1500Wを発電するには約2.0MJ/㎡という日射量(太陽光エネルギー)が必要になります。
1 [kWh] = 3600×1000 [J]
6月に2.0MJ/㎡を超えるのは9:00〜15:00
グラフはわたしが住んでいる地域のものですが、夏至がある6月の中で平均的にいちばん日射量が多かった6月18日に 2.0MJ/㎡ を超えた時間帯は 9:00〜15:00 でした。
朝や夕方は太陽光があっても十分に発電できていないんですね
1月に2.0MJ/㎡を超えるのは10:00〜15:00
冬至がある1月では 10:00〜15:00 と6月よりも1時間短くなります。
続いて、休日などで家族全員が家にいる昼間の電力消費量から1500Wは生活に十分な電力なのかを見てゆきます。
休日の昼間の電力消費量はどれくらい?
休日の昼間は1055Wh〜1600Wh
わが家(夫婦と中学生1人)がひと月で1032.2kWhもの電力を消費した2023年1月の休日の電力消費量を調べたところ、 10:00から15:00 の間では 1055Wh〜1600Whの電力が消費されていました。
使用した家電
冷蔵庫・エアコン暖房 2台・こたつ・電子レンジ・電気ポット・ゲーム・スマホ充電
これらの家電を同時に使用すると確実に 1500W以上の電力 を使用してしまいます。
自立運転用コンセントで使うべき家電 3選
最優先はスマホの充電
停電のときにいちばん心配になるのはスマホの充電ではないでしょうか?
ご家族やご友人の安否確認ができますし、被害状況や復旧のめどがわかれば次にやるべきことを考えることができますのでスマホの充電は最優先と考えるべきです。
定格消費電力は大きいものでも50W程度しかありませんので自立運転用コンセントで問題なく使用できます。
ちなみに携帯電話の基地局には非常用電源があるので最低でも24時間はスマホが使えなくなる心配はないのだそうです。
重要エリアである都道府県庁、市区町村役場等の通信を確保するため、基地局の無停電化、バッテリーの24時間化を実施しています。
エアコンと冷蔵庫で熱中症対策
次に優先度が高いのはエアコンと冷蔵庫でしょう。
近年、室内にいても熱中症になってしまうほど夏の気温はかなり高くなりました。
ソーラーパネルが発電できる昼間はエアコン、発電できない夜は、昼間に冷蔵庫で作った氷や冷やした飲み物で体温を下げて熱中症対策ができます。
自立運転用コンセントで使えない家電は?
AC200Vの家電
自立運転用コンセントがAC100Vのみの場合はAC200Vの家電製品は使用できません。
優先度が低い生活家電
お湯をわかしたりご飯をたくのはガスコンロでできますし、掃除や洗濯は停電が終わってからでも良いですよね。
ここまでで、停電のときでも電気が使える太陽光発電の自立運転機能についてご紹介しました。
スマホが使えれば家族・友人の安否や復旧状況の確認できますし、エアコンや冷蔵庫が使えれば暑さや寒さへの対策ができます。
停電でもシャワーが使えるガス給湯器
最後に、停電でもポータブル電源をつなげばシャワーが使えるガス給湯器についてご紹介します。
停電が3日間続いたときはシャワーができず、汗ふきシートで体をふいてすごしました。
シャワーが使えれば精神的にも楽な気持ちになれそうですね。
リンナイのガス給湯器には停電対応モードがある
ポータブル電源対応
リンナイだけの「停電対応モード」でレジリエンス性を向上
万が一停電となった場合でも、ガスと水道が使用可能であれば、安価でコンパクトなポータブル電源を給湯器に接続して給湯のみ使用することができます。 (使用できる給湯器が限定されますのでご注意ください)
『ガスを利用している家庭の停電対策』についてのまとめ
太陽光発電があれば停電していてもスマホの充電や冷蔵庫が使えて安心
停電対応のガス給湯器なら何日もシャワーができないという心配がなくなる
太陽光発電は光熱費の節約にも
2023年6月1日からは電力7社で14〜42%の値上げが発表されました。(2023年5月18日現在)
オール電化家庭でなくても太陽光発電の導入を検討されているご家庭は多いのではないでしょうか。
節約だけでなく停電対策としてもぜひ一度検討してみてください。
プロパンガスは災害に強い
プロパンガスは都市ガスと比べて災害に強いエネルギーです。
一般的にプロパンは高いと言われていますが、安いガス会社もたくさんあります。
安いガス会社を選んで長く使ってゆきたいですね。
料金見直しサイトのレビューはこちらです。
真夏なら水シャワーもできます
これなら電源がなくてもシャワーできます!
雨水をためて節約と断水対策
わたしもふるさと納税で購入しました。
ふだんは庭でスニーカーを洗ったりするときに使っています。
トイレ40回分の水が貯められるんですよ。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
あなたの停電対策が上手に進みますように!